【5分で分かる】カウンセリングとは?カウンセラーの重要な心構えについて
更新日:2020年10月31日
カウンセリングは「ポジティブなもの」であることはご存知でしょうか。
これまでの記事で、キャリアコンサルティングの定義や役割を紹介した。
今回は、カウンセリングとは「どのような活動」であり、カウンセラーは「どのような役割を果たす存在」であるのかをまとめてご紹介したい。

・これは、何の取り組みでしょうか?
〇〇◯は、個性の尊重と潜在能力の実現を目指す教育活動であり、幼稚園から高校までの教育過程の中で、総合的・開発的プログラムを作り、子ども一人ひとりの知的能力、個人的・社会的能力、職業選択能力を開発し、責任ある創造的市民を育てようとする営みである。
米国スクールカウンセラー協会,「役割声明」,1990
→〇〇◯には、もちろん「スクールカウンセリング」があてはまる。
・このような役割を担う人は、何と呼ばれますか?
◯◯◯は、個人が一生涯にわたる発達的過程を通して効果的に機能するのを援助することを目的とする。その実践にあたり、成長と適応という個人の積極的側面(注1)にとくに強調点を置き、かつ、発達的見地に立つ。
具体的な援助活動の内容は、人々が個人生活および社会生活に必要な技能を身につけたりそれを改善したりすること、この変動する社会に適応する力、環境的変化に対処する力や態度を向上させること、さまざまな問題解決能力や意思決定能力を発達させる(注2)ことなどを目指すものである。
アメリカ心理学会(1981)による「カウンセラー」の定義
→〇〇◯には、もちろん「カウンセラー」があてはまる。
(注1)成長と適応という個人の積極的側面に強調点を置くため、カウンセラーの定義によると、病気と不適応には重きを"置かない"ということが重要である。
カウンセリングやカウンセラーには、日本においてネガティブなイメージが未だ持たれがちであるが、本来であれば、カウンセリングを行うことは将来的にプラスに動いているイメージを認識して頂きたい。
(注2)全体的な内容として「成長させること」を意味するものが多く含まれれる。

カウンセリングとは、まとめると何か?
人がよりよく生きるための援助
問題解決や意思決定が図られる
自己理解、情報収集、計画実行などが促される
「聴く」「受け止める」を積極的に行うコミュニケーション
にまとめられると思う。
また、「カウンセリングとは」を、平木典子先生が分かりやすくまとめてくれている。
▪️一人ひとりが自分とうまく付き合えるように心理的な支援をすること
▪️問題はなくならなくても、問題に自分なりに取り組めるようになることが、カウンセリングのゴール

(平木典子,『マンガでやさしくわかるカウンセリング』,2020)
このように、カウンセリングやカウンセラーの役割を正確に捉えていくと、実は、皆さんの日常生活の身近な場所で使わていいものであることが分かる。
カウンセリングの中でも、心理カウンセリングの意味合いが強くなってくると、精神疾患を含む相談内容である可能性も出てくる。その場合は、医学(精神科)の専門家に的確なリファーをすることが求められるであろう。
しかし、カウンセリングは、決してネガティブなイメージではなく、誰もが身近に頼れるサポートツールであり、カウンセラーはそのようなカウンセリングを行う頼れる存在である。